中小企業診断士:企業経営理論の経験曲線効果、規模の経済、範囲の経済が紛らわしいのでまとめてみた

中小企業診断士試験の企業経営理論に出てくる経験曲線効果、規模の経済、範囲の経済が非常に紛らわしく、メモが累積してきたので、勢いまとめてみました

学習メモなので、細かい解説はしません。

経験曲線効果とは

基本知識

  • 生産量とコストの関係を示す経験則。経験を重ねることによる改善をいう。
  • 製品の累積生産量が増加するに従い、製品1単位あたりの生産コストが一定の割合で減少する。
  • 学習効果:作業者の熟練。生産機能:生産工程や生産設備の改善。
  • 経験効果は、時間がかかる。連続的に生じる。

問題例

  • × 経験効果は、生産機能に限定される。
  • × 熟練技能者を多く抱える企業は、効果を拡大する余地が大きい。

規模の経済性とは

基本知識

  • 【コスト面】企業の規模や生産量が増大するに従い、平均費用(製品1個あたりの生産コスト)が逓減する現象。
  • 【生産面】生産要素(原材料、資本、労働者など)の投入量が増えるに従い、その増加分以上に産出量が増える。これを収穫逓増という。
  • 産出量を倍にするためにすべての生産要素を倍にする必要がない場合、規模の経済性が働いている。
  • 規模の経済性が働く業界にある大きなリスク:新規参入企業はコストダウンを図る必要があるため、参入初期段階から大量生産を実施する必要がある。
  • 連続的に生じない。工場など初期の一時投資で済む。

経験曲線効果と規模の経済の比較が問われる

  • 規模の経済:総生産量の増加によるコストの低下。
  • 経験曲線効果:累積生産量の増加によるコストの低下。

問題例

  • × 規模の経済は、生産効率化の実現により、設備などの固定費の絶対額を削減して得られる。
  • × 規模の経済は、複数の製品を生産して売上の増大を狙う。
  • × 規模の経済を実現すると、代替品の脅威は、事業の収益性影響を与えず、競争優位の源泉となる。

範囲の経済性とは

基本知識

  • シナジー(相乗効果)と似た概念。
  • 企業が複数の事業活動を行うことにより、それぞれの事業を独立して行うよりも、より経済的な事業運営が可能なる。
  • 範囲の経済の源泉には、有形資源(販売チャンネルや設備など)と無形資源(ブランドや知識、ノウハウなど)がある。無形資源には、見えざる資産として情報的経営資源が重視されている。
  • シナジーは、複数事業の組み合わせにより「効果が大きくなる」ことをいい、必ずしも「経済的になる」ことを含んだ概念ではない。

規模の経済と範囲の経済の比較

  • 規模の経済:同じものをたくさん作って固定費を分散させる。
  • 範囲の経済:多様な種類のものを作って固定費を分散させる。

問題例

  • × 範囲の経済は、情報資源よりも物的資源の活用のほうが効果が大きくなる可能性がある。
  • × 部品メーカーは、完成品メーカーから受注量を拡大して、生産の範囲の経済を発揮して、完成品メーカーに交渉力を高める。
  • ○ 部品メーカーは、完成品メーカーから受注量を拡大して、生産の規模の経済を発揮して、完成品メーカーに交渉力を高める。

ABOUTこの記事をかいた人

大廃業時代を迎えようとしている中小企業支援コンサルを目指して、中小企業診断士に挑戦中のITエキスパート。東証一部上場企業に勤務、大阪在住。資格はCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)。